「子どものためを思って…」「子どもの将来のために○○を…」きっとそれは善意なのだろうけれど、大人たちが先回りすることで、見えなくなってしまうものもあるかもしれない。
子どもと同じ目線に立ってみて、心動かされる「何か」を一緒に探求すると、ちがった風景が見えてくる。
学校の内外で、子どもたちと共に探求を続けるお二人と、学校の外で自分らしい働き方を見つけた若き表現者のお話をお聞きします。

子どものころの記憶、大人になった私たち

子どもの頃、自分が好きだったもの、覚えていますか?そしてそれと、どのように遊んでいたか、覚えていますか?

生き物、おもちゃ、絵本、楽器。身の回りにあるものが同じでも、子どもの数だけちがった遊び方があります。

水の入った何の変哲もないペットボトルの、その形状に興味を持つ子もいれば、光が反射してキラキラ光る様子に夢中になる子どももいる。ベコベコとしたその感触が楽しいという子もいる。

「みんなちがって、みんないい」と言うまでもなく、子どもたち、いえ私たち人間が多様であるということを、子どもたちは教えてくれます。

私たちは大人になるにつれ、知識が増えて、いろんなことを考えるようになりました。自分が暮らしていくためのお金は必要だし、そのためには仕事をしなければならないし、働いてお金をもらうためには、知識や技能、周りとうまくやっていくコミュニケーション力が必要で…。

そんなふうに「目的」から逆算していくと、学校に行くこと、勉強をすること、お友達と仲良くすることも、「将来のために」「やらなければいけないこと」かのように思えてしまう。だけどそんな先回りした大人の発想が、遊びや学び、人とのかかわりの多様性を狭めてしまうこともあるのではないでしょうか。

子どもたちの見ている風景からスタートする

周りとちがう個性を持っていることで、学校になじめなかったり、思い悩んていたりしている子どもたち。

大人が一見すると、停滞しているように見えるかもしれません。ですが、子どもたちと「同じ目線」に立ってみると、ちがった風景が見えてきます。

自分が好きで夢中になれるものと出会えた瞬間、目の色が変わり、ものすごいエネルギーが生まれてきたり、うまくいかない「困りごと」を、自分の言葉やイメージを通して研究することで、上手な付き合い方を見つけられたり…。

「こうしなさい」ではなく「どうすればいいかな?」と子どもに問いかけてみること。その子自身が自分の好奇心に沿って学び探求していく環境を整えること。子どもたちの見ている風景を起点に、彼らと一緒に場を創造していくことで、ユニークな子ども達が彼ららしさを発揮できるようになっていく。

OPEN LAB第3回の講義では、そんな新しい学びの場所と自由な学びのスタイルについて考えたいと思います。

ゲストの1人は、「異才発掘プロジェクトROCKET」プロジェクトリーダーの福本理恵さん。志ある特異な(ユニークな)才能を有する子ども達が集まる学びの空間を、子どもたちと一緒に創造しています。

2人目のゲストは、公立小学校の特別支援学級や通級の担任として、そこに通う子どもたちと一緒に、彼らが学びやすい方法や、自分の困りごととの付き合い方を探していく「自分研究」をすすめてきた森村美和子先生です。

そして3人目のゲストは、中学2年生で「親子起業」をし、小中高生だけで運営する職業探究ウェブメディア「TANQ-JOB」の編集長として活動中の加藤路瑛さん。読み書き困難の特性があり、学校での授業に苦労したご経験もあるなか、自分の特性にあった学び方をどのように探していったのか、中学生起業という選択肢に至るまでの経緯などをお話いただきます。

新しい学びの場所の可能性について、ゲストのみなさんと一緒に探求してみましょう。


福本理恵

福本理恵

異才発掘プロジェクト「ROCKET」プロジェクトリーダー

1981年姫路生まれ。東京大学先端科学技術研究センターの交流研究員を経て、東京大学大学院博士課程に進学。心のメカニズムを探るべく認知能力(モノの捉え方)についての研究をするも、自身の体調を崩したことがをきっかけに、日々の食の重要性を再確認する。「豊かな心は、楽しい食卓から」をモットーに、「種から育てる子ども料理教室」のカリキュラム作成および運営に携わる。2014年からは東京大学先端科学技術研究センターにて、農と食から教科を学ぶ「Life Seed Labo」を企画運営する。2014年冬からスタートした「異才発掘プロジェクト ROCKET」のプロジェクトリーダーとして、立ち上げ当初の運営全般を統括するとともに、子どもの特性に合わせたカリキュラムを開発している。ROCKETでの実践を通して、これからの時代の学びを先導的に創造していくことを目指す。

異才発掘プロジェクト ROCKET rocket.tokyo

Life Seed Labo doit-japan.org/lifeseedlabo/

種から育てる子ども料理教室 kodomoseed.blogspot.com


加藤路瑛

加藤路瑛

株式会社クリスタルロード 取締役社長

中学2年生。12歳(中学1年)の時に株式会社クリスタルロードを立ち上げる。年齢制限により法人登記できないため、親が代表取締役、子が取締役社長になる起業スタイルを「親子起業」と名付け、親子起業の良さを伝える活動をしている。小中高生だけで運営する職業探究ウェブメディアTANQ-JOB(https://tanq-job.com/)の編集長を務める。現在、2019年7月公開に向け、U-18専用のクラウドファンディング事業に取り組んでいる。また、現在、出版クラウドファンディングEXODUSに最年少作家として挑戦中(https://camp-fire.jp/projects/view/132464)。子どもを理由に「今」を諦めなくていい社会をつくることをビジョンに掲げ、世の中の固定観念を変えることを自らのテーマにし、挑戦し続ける中学生起業家として活動している。

株式会社クリスタルロード crystalroad.jp

TANQ-JOB小中学生のための職業探求ウェブメディア tanq-job.com

@crystalroad2006 twitter

現役中学生起業家の活動報告ページ facebook

「今」をあきらめない生き方 12歳で社長を目指した中学生の起業ストーリー camp-fire.jp


森村美和子

森村美和子

公立小学校主任教諭、学校心理士、教職修士

国立大学の教育学部を卒業後 公立小学校教諭とし、知的障害学級、通級指導学級で実践を重ねる。途中、現職教員として、早稲田大学 大学院で学びを深めたのち、特別支援教室を経て現在、特別支援学級担任として、日々子供たちから多くのことを学んでいる。2012年、東京大学先端科学技術センターの熊谷晋一郎先生と出会い、当事者研究の試みを参考に、教育の場で子供たちと「自分研究」として新たな実践にチャレンジしてきた。その試みが朝日新聞、花まる先生で「悩み解決 一人じゃない」(2015,2,14)やNHKの発達障害特集の一環、「あさイチ」(2017,5,24放送分)の番組で「苦手と向き合う子供たち」のユニークな試みとして取り上げられ「苦手に向き合う子供たちが次々に笑顔になる!」と紹介され反響を呼ぶ。平成30年度文部科学大臣優秀教職員表彰を受賞。

特別支援教育をサポートする 1図解よくわかるソーシャルスキルトレーニング(SST)実例集 amazon

発達障害のある子の社会性とコミュニケーションの支援 (ハンディシリーズ―発達障害支援・特別支援教育ナビ) amazon

臨床心理学増刊第9号― みんなの当事者研究 (臨床心理学増刊 第 9号) amazon


ticket

4000(税込)
「Peatix」から応募の通常チケット。抽選30名

Peatixの抽選に応募 

講義概要

2019年9月17日(火)
19:30〜22:00 (19:00開場)

〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー16F
株式会社LITALICO本社 セミナールーム

お問い合わせ

お問い合わせはこちら

カテゴリー: 2019.9.12 17